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2019/08/25

日本と韓国の関係について思うこと2:韓国ヘイトの日本社会

 自国がしてきたこと、していることについて都合の悪いことを全て忘れてしまって隣国への根拠の無い憎悪を募らせる日本社会。
暴力と偏見、勘違いした「愛国」主義、構造的に強いられたストレスを標的にした仮想敵国に向けさせられて。排外主義にまみれたこの国で、恥ずかしさに窒息しそうだ。実際、これからの日本社会の行く末をおもうと、不安で自由に息をすることも難しいときがある。

 私は日本が朝鮮半島を植民地支配し、言葉も名前も文化も土地も社会基盤も人の権利も、全てを奪い取った歴史を覚えて生きる。(いや、もっと学ばなければならない。学びすぎるということはない。忘却や油断がまた同じ悲惨さを招くからだ。)

 日本国家に強制労働を強いられた人たちに未だ真っ当な謝罪も補償もしていないことを、日本政府は恥じもしない。日本軍に性奴隷にされた数え切れない女性たちの尊厳を踏みにじり続ける日本政府と社会に、韓国政府を罵倒する資格は一切ない。
第二次世界大戦でアジア・太平洋地域を軍事支配したことを、日本国民だけが都合よく忘れ傍若無人に振舞っているのを世界は見ている。日本軍が性奴隷にしたのは韓国の女性たちだけでは無い。「慰安所」マップからも分かるとおり、日本軍が戦時中にいた場所にはどこにも性奴隷にされた女性(男性の被害もある)がいた。
日本の軍事侵略の歴史を知らないままに育てられた日本人が大半で、真実の歴史認識を持てないことが他国の個人個人との人間関係をどれほど阻害しているのか。それにすらほとんどの日本人は気付けないままだ。

 日本の軍事化の根拠となっている前提を失いたくないために、日本は朝鮮半島の和平を妨害し続けている。
また自国の政治腐敗と社会の崩落を直視させないために、隣国への憎悪を先導している。日本政府が悪意に満ちた意図で、社会をコントロールしようとしている。(テレビはヘイトスピーチの拡散装置そのもので、ワイドショーなどは一分でも見ていると吐き気がする。)

 一人ひとりが閉塞的な社会の中で疲弊し、自分が尊重さないことへの悲しみと憤りを感じている。権力構造はこうした感情を差別によって集約し、本当の原因(権力者たちの失策や利権から生じる政治の私物化)から目をそらせようとする。
誰もが自分を大切に思いたくても思えない状況に社会的にも貶められているからこそ、他の誰かを罵倒し自分を高く感じようとする虐め・差別のシステムが発動が誘発される。ナショナリズムに囚われ、扇動に乗りやすくなり、国家にとっては都合がいい。

 国家が一人一人の人間を守ってくれると思っているのなら、それは勘違いでしかない。日本国家がどれほど一人ひとりの人間をどうでもいいと思っているか。先の大戦を学べばそれは明らかだ。鳥の羽より軽い命とされ、家族が死んでも泣くことすら許されなかったのだから。
 だいたい「反日」ではなく「反アベ」なのに、アベと自国を区分すらできないこの社会の認識は本当に異常で深刻だ。
アベが私たち日本社会の住民の権利を守ったことがあっただろうか?冷静に自分の置かれている状況を感じ、考えていくことなしには、私たちは「肉屋を支持する豚」のままだ。

 恥を恥とも思わない、まさに厚顔無恥で不誠実で、正義から最もかけ離れた世界。日本社会が良い社会だと思ったことは無かったが、この一ヶ月糸が切れるようにここまで偏狭的、独裁的な状態になっている日本社会を目の当たりにして、どうやって生きていったらいいのだろうかと呆然とする。虐げられる人たちに対して、また真っ当な友人たちへの暴虐をどんなに食い止めたくても時代の流れに一石も投じられない無力さ。これ以上の情けなさと恥辱はないのではないだろうかと思わされる。
けれど、このどうしようもない日本の政治と社会の一員である自分の責任からは逃れられない。過去に生きた人たちにも、これからを生きる人たちにも、顔向けできないような現状であるけれど諦める資格はない。今を生かされているのだから。先人たちの苦闘により手渡された権利を、せめて最低限は次世代に手渡さねばならない。


 自分を失わないように心許せるひととの会話やつながりを大切にしよう。
そして、目の前にあらわれる一人一人と対話しよう。
会話にしても書いて公表するにしても、自分の想いを言葉にして放つことからしか、なにも始まらない。
向こう側に連れていかれた人を論破するのではなく、説得して引き戻さなきゃならない。
「あなたは私にとって大切なひとだ」と、そして「同じぐらい顔を見たこともない隣国の人も大切な人なんだ」と。(パブロ・カザルスの言葉を思い出す。)

 誰かと話すなんてそんな気力がない人も多いと思う。とにかく、生き抜こうだね。まずは、自分が、あなたが生きていなくちゃ。
どんなに小さなことに見えても、誰にとっても自分の暮らしが主戦場。